ゆく年繰る年

しめ縄や破魔矢を納めに近所の神社へ。

父の先を歩く。知り合いに会うかもしれないからと、気を遣って後ろを歩いてくれているのだと思ったが、私の歩くスピードが速くなっただけだと気付いた。

 

お焚き上げを待つ神物の山に持参した紙袋を載せ、賽銭をして手を合わせる。

窓口で御札を買った父とともに、本殿へ。

二礼二拍手一礼。

投擲のセンスが絶望的な私は賽銭を外すこともしばしばだったが、今年は大丈夫だった。

 

海の匂いを嗅ぎながら、帰路に就く。

いつもとは違う方向から眺める町並みは、それでも郷愁を呼び起こす。

私が中学生だった時分は、神社近くのミニストップで休憩するのが恒例だった。

父はいつも、プラカップに入った小さな唐揚げとペットボトルのお茶を買ってくれた。

イートインスペースから見える夕焼けの海が好きだったのだが、消費税の引上げに伴い、ふたりだけの秘密の習慣はなくなってしまった。

 

期待していなかったといえば噓になる。

 

そんな私の心境を知ってか知らずか、父がセブンで肉まんを買ってくれた。家族全員分。

紙袋越しに肉まんの温もりを感じる。

 

穏やかで、ゆっくりと流れる時間。

 

来年もまた、父についていこう。

目当ては食べ物ではない。散歩というの名の無言の交流だ。

 

そのときは、もう少しゆっくりと歩こう。

 

 

 

『相棒』関連の雑誌をいくつか読んだ。

キリがなくなるので雑誌を買うのは止めにしていたのだが、ブックオフオンラインで検索をしてしまったが最後、また買ってしまった。知ってしまったからには見過ごすことはできない。

 

まずは、『シネマスクエア vol.18』-SURVIVOR。

(2008年、日之出出版)

水谷豊さんと寺脇康文さんへのインタビューなど『相棒 -劇場版-』の記事が5ページ。

撮影で苦労した点として川のシーンを挙げる寺脇さん。メイキングが観たくなってきた。

プレミアム試写会のレポも載っていた。DVD特典のイベント映像も観たくなってきた。

 

お次は、『日本映画navi vol.41』-ATARU

(2013年、産経新聞出版)

『相棒 -劇場版Ⅲ-』の現場リポートが4ページ。

東伸児監督補による沖縄ロケの裏話のほかに、水谷さん、成宮寛貴さん、川原和久さん、大谷亮介さん、山中崇史さん、六角精児さんのコメントが載っていた。

馬のヤマト君は甲府から沖縄入りしたらしい。久々に雄姿を拝みたくなってきた。

 

最後に、『日本映画navi vol.46』-AIBOU。

(2014年、産経新聞出版)

堂々の『相棒 -劇場版Ⅲ-』特集号。

『~vol.41』に登場した方々に伊原剛志さん、釈由美子さん、山西惇さん、石坂浩二さんを加えた主要キャスト、和泉聖治監督と脚本を手掛けた輿水泰弘さんへのインタビュー、現場リポートの続編に『~序章』の作品紹介など充実の34ページ。

 

実は最初、今、ものすごい緊張感をはらんでいる日本海を舞台にして、コースを外れた豪華客船が紛れ込んでくるというものも考えたんですよ。

-14頁より引用。

豪華客船が舞台の候補に挙がっていたことはオフィシャルガイドかなにかで読んだ気がするが、そんなストーリーだったとは。映像化してほしいが、鮮度の問題があるのだろう。

 

ピンナップも付いていた。

 

すっかり雑誌ブームが再燃したので下のサイトを参考にブックオフオンラインを漁った。

www.asahi-net.or.jp

 

この分だと成人式の帰りにブックオフに寄ることになりそうだ。

 

来年も『相棒』道を邁進していこう。

 

 

<了>