夏休みが終わる。虚しい。
残された数日間はそわそわして、何も手につかない。
本やマンガを読んでいても「こんなことをしていて良いのか」という疑問がよぎる。
「良い」に決まっているのだが、何となくもったいない気がする。
やけくそになった私は、3DSを引っ張り出してきて現実逃避をする。
これが案外、良い。
郷愁で虚無を紛らわす。
読書はある意味孤独だが、DSで遊んでいても孤独は感じない。
とはいえ、ガッツリ遊ぶわけではない。
ひととおり遊んだポケモンのソフトでレベル上げをするだけ。
進化前のポケモンを手持ちに入れ、進化するレベルに達したら別のポケモンと交替。
進化後のポケモンは既にいるので、進化はさせない。
対戦に無頓着だった分、図鑑はかなり埋まっている。
『ポケモンバンク』を利用して未登場ポケモンの補完もしたし、転送用のポケモンを(アンノーン全種にいたるまで)わざわざ捕まえ直したりもした。
ただ、ポケモンで通信をするほどの友達は全くいなかったので、ユンゲラーはいまだにユンゲラーのままだし、ポリゴンZは夢のまた夢だ。
というわけで、ここ数日は『ポケットモンスター Y』をやっている。
8年前は毎日やってた。
あまいかおりで群れを呼び出し、なみのりで倒す。これを無心で繰り返す。
色違いポケモンとの遭遇率も通常より高いので、ダメ元で狙う。
特に必要はないけれど、こまめにレポートを書いてしまう。
そんでもって、プレイ時間が300時間を突破。
費やした時間が目に見えるおかげで「何かをやった感」が得られる。
虚しさに対するささやかな抵抗。
夏の終わりにポケモンがやりたくなる理由が分かった気がする。
三日目。まさかの色違い遭遇。
興奮しすぎてがカメラがブレブレ、顔と名前が映ってしまったのでやむなく編集。
無事捕獲。
めっちゃカワイイ。魔女っぽいので名前は「キキちゃん」にした。進化させたくない。
色違いは粘れば出るらしい。
感覚的に、ソフト一本につき一匹出るかどうかだと思っていた。
配布以外の色違いは、群れバトルでゲットしたオーロット(2014年!?)以来初。
「まだ出るかもしれない」という期待のもと継続。
ヤミカラスがもう一匹出たら困るので場所を変える。
レベル上げから色違い探しへと、完全に主旨が変わっている。
出た。しかも、キキちゃんと同じ日に。信じられない。
前回の反省を活かしてカメラを固定して撮影。
無事捕獲。
ちょっとブレてるけどカワイイ。キキちゃんと同じ紫色なのもうれしい。進化させたくない。名前は『相棒』300回スペシャルの登場人物、バーニー・オルコットからとって「バーニー」にした。良い名前。
二匹ともカワイイ。ニックネームはつけない派だったのに思わずつけてしまった。
休みが終わる虚無感を埋められたうえ、元気までもらえた。流石ポケモン。
明日から頑張ろ。
<了>